残業ゼロの効用

最近、働き方改革なるものが流行っていて、世の中が残業を減らす方向に向かっているようです。私の感覚でもこの10年ぐらいで、働く人達の考え方が変わってきているように感じます。

ちなみに当社は、過去数十年に渡って残業ゼロを達成し続けています。終業時刻に確実に仕事を終えられることで、その後の時間を有効活用できるというメリットがあります。当社の終業時刻は17時半なのですが、これがもし日によって残業の有無が読めないようなど、予定を入れることができません。17時半に終わるかもしれないし、20時に終わるかもしれないとなると、20時以降、場合によっては全くスケジュールを入れられなくなります。そうなると、実際に時間は空いているにもかかわらず、その時間をフルに活用することができず、時間の価値が薄まってしまうのです。終わりの見えない残業をしていると、その時間が拘束されるだけでなく、就業後の時間の価値を下げてしまうという二重のデメリットがあります。

残業の有無を決めるのは、仕事の多い少ないではなく、仕事を終えるという意志の力です。とはいえ、やはり職場の雰囲気というものがありますから、職場全員で定時に仕事を終えるという空気を作り出すことが重要です。

ときどき、働きだしたら遊べないから学生のうちに遊んどけよ、としたり顔で学生相手に語る人がいますが、あれはウソだと思うのですよ。ちゃんと働いてちゃんと時間を作れば遊べます。ウソというのが語弊があるなら、単に時間調整をする能力がなくて遊べない人の言い訳だと思いますね。あるいは、現役のときは必死で働いて休む間もなく、定年後に悠々自適の生活をします、といういうような人もいますね。これも真にのんびりを求めているなら、若くて元気なときにそうするべきじゃないかなと。でも、そういう人は本当に元気なときの体力を仕事で燃やし尽くしたいと思っているのかもしれないので、まあそれもよいのかなと思ったりもします。

そんなこんなで、時間が最も貴重な資源であるという先達の言葉の意味が、少しずつわかりつつある今日このごろです。

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